媒介契約書の作成と「委任事項」記載のポイント

媒介契約書の作成と「委任事項」記載のポイント

― 新人営業担当向け 実務マニュアル ―


目次

1|媒介契約書とは?

媒介契約書とは、不動産の売却活動を正式にスタートさせるために、売主様と交わす「仲介の契約書」です。

この契約書があることで、売主様の代わりに不動産会社として販売活動を行えるようになり、売買成立に向けた各種手続きができるようになります。


2|媒介契約書の作成は難しくない

実は、媒介契約書の作成はそれほど難しいものではありません。なぜなら、業界団体が提供している定型のフォーマット(ひな形)を利用できるからです。弊社は全国宅地建物取引業協会に所属しており、その定型フォーマットに則り各種書類の作成をしています。

【所属団体とフォーマット】

団体名略称マーク主な利用者
全国宅地建物取引業協会全宅ハトマーク地場の不動産会社など
全日本不動産協会全日ウサギマーク地場の不動産会社など
不動産流通経営協会FRKFRK大手不動産会社など

全日と全宅の説明に関しては別の記事にて説明しておりますので、こちらも併せて読んでみてください。

各協会の会員であれば、専用のウェブサイトから媒介契約書のフォーマットをダウンロードまたはWeb上で作成することができます。ちなみに全国宅地建物取引業協会では、ハトサポWeb書式作成システムを使いオンライン上で各種書類作成が簡単につくれます。法改正があれば都度更新され最新のフォーマットにて例文を反映できるのでとても便利です。
定型フォーマットのダウンロードやWeb作成システムには会員IDやパスワードが必要なので、上司や管理者に確認してメモしておきましょう。


3|作成時の入力ポイント

媒介契約書は、ひとつずつ項目を埋めていけば基本的に完成します。ただし、以下のような「チェックポイント」を意識しながら作業を進めましょう。

【基本チェックリスト】

  •  媒介契約の種類(一般/専任/専属専任)が正しいか
  •  契約日、媒介期間の記載は正確か
  •  免許番号・会社情報に間違いはないか
  •  売主様の氏名・住所等に誤りがないか
  •  物件情報(所在地・面積など)に誤りがないか
  •  売却希望価格は確認済みか

※売主様や物件情報は、事前に登記簿謄本で確認しておくことが原則です。


4|絶対に入れておくべき「委任文言」

媒介契約書には、もう一つとても重要な一文があります。これは、多くの新人が見落としがちなポイントですが、業務の効率と信頼性に大きく関わる部分です。

▼ 入れておくべき一文:

「不動産評価証明書及び固定資産公課証明書、その他関係証明書の取得に関する一切の権限を委任する。」

【この一文の意味とメリット】

  • 不動産売却に必要な評価証明書や公課証明書は、基本的に「本人(売主)しか取得できない」書類です。
  • しかし、媒介契約書にこの一文を記載しておくことで、不動産会社が代理で取得できるようになります。
  • 後で改めて委任状をもらう手間が省け、役所で媒介契約書を提示するだけで書類が取得可能になります。

【記載場所】

この一文は、媒介契約書の「業務内容欄」または「特記事項欄」に記載します。
定型フォーマットに空欄がある場合は、そこに直接入力または追記してください。


5|まとめと実務アクション

媒介契約書の作成は、不動産営業としての最初の正式業務です。
基本を押さえ、必要な文言をきちんと加えておくことで、後々の手続きがスムーズになります。

【実務アクションまとめ】

  1. 所属協会のサイトから媒介契約書フォーマットを入手する
  2. 必要項目を正確に入力し、チェックリストで確認
  3. 「委任事項」の一文を忘れずに記載
  4. 完成後は売主様と内容を確認し、署名・押印をいただく
  5. 社内管理システムへ登録し、次の販売活動へ移行

補足|委任状が別途必要な場合

万が一、媒介契約書に「委任事項」の文言を入れ忘れた場合や、役所が媒介契約書では認めない場合は、別途「委任状」を用意する必要があります。
その場合は、社内の雛形を使って売主様から署名・押印をいただいてください。

その他、LiF社内マニュアルは以下のボタンよりご確認ください。

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