『失笑する』は、笑いが出ないくらい呆れてしまう事ではない!?

本日ご説明するのは、『失笑する』です。

私「そのチョコレート ちょこっと頂戴」

周りの雰囲気「・・・」

「笑い」を「失う」と書くため、笑いが出ないくらい呆れてしまう状況をイメージする人が増えているようです。

では実際の辞書にはどのように書かれているかというと、

しっしょう【失笑】《名・ス自》笑ってはならないような場で、あまりのおかしさに、思わずふき出してしまうこと。 「―を買う」 ※Oxford Languagesの定義

このように失笑とは本来、笑いを我慢することができずに、吹き出して笑ってしまう様子を表したもので、呆れてしまい笑えない状況に使われる言葉ではありません。

そもそも『失笑』の『失』には失うではなく、『失念→うっかり忘れること。物忘れ。度忘れ。』や『失火→過失から火災を起こすこと』と同じようにうっかりして起きてしまう意味があります。そのため、そのつもりはないのについ笑ってしまったり、笑ってはいけない場面で思わずふき出してしまう事を『失笑』と言います。

失笑以外に笑うを使う言葉を集めてみました。

いっしょう【一笑】1.ちょっと笑うこと。にっこりすること。「破顔一笑」2.一つの笑いぐさにすること。また、笑うべきものとして問題にしないこと。「当人がうわさを一笑する」

くしょう【苦笑】 おもしろくてではなく、仕方なくする笑い。返答にとまどったり、不愉快に思っても表面に出せない時などに思わずする笑い。にがわらい。

たいしょう【大笑】 大いに笑うこと。大声で笑うこと。おおわらい。「大笑一番」「呵呵(かか)大笑」

だんしょう【談笑】 打ち解けて楽しく語り合うこと。「お茶の卓を囲んで談笑する」

ちょうしょう【嘲笑】 あざけって笑いものにすること。「世間の―を買う」

ばくしょう【爆笑】 大勢の人がどっと笑うこと。また、その笑い。「ギャグにーする」 一人または数人が大声でわっと笑うことの意でも用いられる。

びしょう【微笑】 ほほえむこと。ほほえみ。 「―を浮べる」

れいしょう【冷笑】 さげすみ、見くだした態度で笑うこと。あざわらい。

人間の笑い方にはこんなにも多くの表現がある事が分かります、悪い意味で使われる笑いではなく、幸せや喜びを表現する笑顔があふれる温かい笑いが不動産業界に増えると嬉しいです。

では、また次回!「間違いやすい言葉を正しい言葉に」

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