このカテゴリーでは、不動産会社勤務の方で、独立・起業したいけど何から始めれば?という方に向けて書こうと思います。新卒から約19年間サラリーマンとして一つの不動産会社に勤め、42歳になって独立を果たした私、大橋登が実際に立ち上げた時の実務や経験した事を記していきます。
ようやく宅地建物取引業の免許を取得することができました。不動産業は許認可事業なので、宅地建物取引業法の規定により事業を始める際は事前に必要な許認可を取得しなければなりません。事務所を設ける都道府県が1つのみの場合は、都道府県知事が、2つ以上の都道府県に跨る場合には国土交通大臣が免許権者になります。当社の場合は事務所が千葉県内のみですので、千葉県知事が免許権者となります。千葉県の場合、免許申請では県庁に中にある「千葉県県土整備部建設・不動産業課」に必要書類を提出します。提出から約2ヶ月ほどの審査期間を経て、免許になります。
ただ免許を取得したからといってすぐに営業活動ができるわけではありません。不動産会社を辞めて独立起業を検討している方の参考になればと思います。宅建の試験では弁済業務保証金分担金は主たる事務所60万円、従たる事務所は30万円と学びましたが、他にもお金がかかりますのでご説明します。私は千葉で起業したので千葉県の宅地建物取引協会を事例にしますが、基本的には他の地域で独立起業する場合もほぼ同じだと思ってください。
営業開始するには、法務局に営業保証金(主たる事務所1,000万円、従たる事務所500万円)の供託手続きもしくは、宅地建物取引業協会へ入会することで、会員は営業保証金が免許になります。代わりに協会を通じて全国宅地建物取引業保証協会に弁済業務保証金分担金(主たる事務所60万円、従たる事務所30万円)を納付することで営業保証金は免除という形をとっています。
入会にあたり下記のコストがあります。(当社が加入する千葉県宅地建物取引業協会の場合)
入会諸費用 | |||||
主たる事務所 | 従たる事務所 | 消費税区分 | 経理処理方法 | ||
千葉県 宅地建物 取引業協会 |
入会金 | 500,000円 | 500,000円 | 不課税 | 繰延資産5年償却 |
講座受講料 | 8,800円 | 8,800円 | 課税 | 経費 | |
年会費 | 60,000円 | 60,000円 | 不課税 | 経費 | |
全国 宅地建物 取引業 保証協会 |
入会金 | 200,000円 | 100,000円 | 不課税 | 繰延資産5年償却 |
分担金 | 600,000円 | 300,000円 | ー | 保証金等の資産 | |
年会費 | 6,000円 | 6,000円 | 不課税 | 経費 | |
総計 | 1,374,800円 | 974,800円 |
以前は入会にあたり推薦者が必要でしたが、今は、推薦者制度は廃止され入会しやすくなりました。
入会のメリットとしては、上記のように開業するのに必須な法務局への営業保証金の供託金と比べて、協会への加入により少なく開業できる事ですが、それだけではありません。
開業サポートやスキルアップ支援の勉強会、営業サポート及び業務支援システムを使うことができます。当社のような開業まもない会社にとってはとてもありがたい制度ですね。今後もこちらのカテゴリーでは、これから不動産業で独立、起業される方の参考になるような情報をアップしていきますので、お付き合いのほど宜しくお願い致します。
コメント
コメント一覧 (2件)
[…] 保証協会への加入の場合、他にも諸経費がかかります。詳しくは前回の「開業コスト削減!?」をご覧ください。 […]
[…] 保証協会への加入の場合、他にも諸経費がかかります。詳しくは前回の「開業コスト削減!?」をご覧ください。 […]