不動産業界に、またひとつ大きな変化の兆しが生まれました。
TERASSが開講した「不動産キャンパス」は、宅建・相続・税務・SNS集客まで、今日から使える実務知識を「匿名・無料」で学べるオンライン学習コミュニティです。
「忙しすぎて勉強できない」
「そもそも相談相手がいない」
「体系的に学ぶ場が見つからない」
ーーそんな不動産従事者の“長年の悩み”に、正面から切り込んだサービスだと感じています。
この記事では、不動産業を営む私の視点から、今回のニュースの背景や意義、そして今後の業界への影響について丁寧に解説します。
不動産業界が抱える「学習の壁」
私は25年以上不動産業界におりますが、この業界には長く続いてきた構造的課題があります。
それが、「学習の機会が圧倒的に不足している」という問題です。
不動産取引の専門性は高く、毎年の法改正、税務の変化、住宅ローン制度のアップデート、相続案件の増加、デジタル集客の一般化など、学ぶべき内容は増え続けています。
しかし現場は非常に忙しく、
「学びたいが、忙しくて続かない」
「質問できる相手が会社にいない」
「OJT頼みで体系的に覚えるチャンスがない」
という声を本当に多く耳にしてきました。
国土交通省の調査でも、不動産従事者の6割以上が「体系的な研修機会が不足」と回答。
また、厚労省の調査によると不動産営業の平均年収は約432万円で、他業界の営業職平均を下回っています。
つまり、
学習環境の不足が、生産性・収入・キャリア形成にまで影響していた
と言っても過言ではありません。
TERASSが「匿名・無料」で参入した意味
今回の「不動産キャンパス」の大きな特徴は、以下の3つです。
- 匿名参加
- 完全無料
- 宅建・相続・集客まで幅広い学習領域
特に「匿名」は非常に大きい。
業界はまだまだ“会社をまたいだ横のつながり”が作りづらい側面があります。
「こんな基本的なこと聞いて大丈夫かな…」と気後れする人も少なくありません。
匿名であれば、その心理的障壁がごっそりなくなります。
さらに無料であることは、学習格差を埋める大きな一歩。
地方の小さな会社に所属していても、都心の大手にいても、同じ教材にアクセスできる世界が広がります。
これは、不動産業界にとって非常に健全な変化だと考えています。
コンテンツの幅が「今の不動産実務」に合っている
不動産キャンパスの提供内容は、今の実務に必要な領域をしっかり押さえています。
● 宅建など基礎知識
これは業界の入口として必須。
● 相続・税務
いま相続案件は急増しており、この領域が理解できるかどうかで成果が大きく変わります。
● SNSマーケティング
いまや「集客=SNS」と言っても過言ではありません。
特にInstagram・TikTokの影響力は大きく、エージェント個人でもブランドを作れる時代になりました。
● 営業スキル・コミュニケーション
不動産は“人が介在する仕事”である以上、ここも外せません。
● 掲示板形式の専門家相談
日々の実務疑問をすぐに聞ける。
これは教育だけでなく“安心のインフラ”になります。
まさに
「明日から使える知識」を中心に体系化した学習コミュニティ
という印象です。
個人の時代に合わせた新しい「学びのインフラ」
ここ数年、不動産仲介は確実に「個人の時代」にシフトしています。
- フリーランスエージェントの増加
- 副業で不動産に関わる人の増加
- Instagramで情報発信する個人の台頭
- 雇用よりも「成果」で評価される環境の広がり
こうした流れの中、「個人で学べる場所」は絶対に必要でした。
今回の不動産キャンパスは、企業向け研修でも、学校型でもなく、
“個人をエンパワーするための開かれた学習環境”です。
私は、これが今後の業界構造を変える第一歩になると考えています。
業界全体に起きる変化
今回のサービスは、不動産業界に以下の3つの変化をもたらします。
① 学習格差の縮小
地方の中小企業も、個人エージェントも、同じ質の教材に触れられる。
これにより業界全体の底上げが期待できます。
② 取引のクオリティ向上
最新の法改正や税務が理解され、正確な提案ができるエージェントが増えれば、
顧客の安心感は確実に高まります。
③ 離職率の低下・キャリア形成の活性化
不安の多い業界だからこそ、学習コミュニティが「支え」になる。
相談相手がいることは、キャリア継続の大きな力になります。
私自身の経験から見ても「必要だった」サービス
私自身、20年のキャリアのなかで、
「もっと早く学べていれば…」
と感じる瞬間が何度もありました。
・相続手続きを理解していなかったために対応が遅れた
・税務知識を知らずに顧客に迷惑をかけるところだった
・デジタル集客を軽視していた時代に大きな機会損失をした
・相談する相手もおらず、独学で苦労した
こうした“つまずき”は、おそらく業界の多くの方が経験しているはずです。
だからこそ、今回のような
「個人で学べる/何度でも学べる/相談できる」
場ができたことに大きな価値を感じます。
最後に:不動産業界は、学び直しがチャンスになる時代へ
時代の変化に合わせて、
不動産業界は今、「学び直し」が価値を生むフェーズに入っています。
不動産キャンパスのようなサービスは、
単なる学習プラットフォームではなく、
業界全体の透明性と品質を高める仕組みです。
私は、不動産に関わるすべての人が、
もっと気軽に、もっと自由に、もっと安心して学べるようになることを願っています。
今回の取り組みはその一歩であり、
不動産の仕事が「専門性を武器にできる」魅力的なキャリアになっていく未来を感じさせてくれます。
そして何より、
学ぶ意思を持つ個人を応援する仕組みが広がること
これこそが業界の明るい未来につながるのだと思います。

出典:株式会社TERASS https://terass.com/news/ayz5pl9ho0

