2026年5月15日(金)公開予定の映画でも話題となっている人気漫画『正直不動産』。
その『正直不動産』が、資格取得支援スクール最大手の日建学院とコラボし、「宅建特別講義」を配信するというニュースが発表されました。
一見すると「漫画と資格講座のコラボ」という、少し意外な組み合わせに思えるかもしれません。しかし、この取り組みを見て、宅建試験、ひいては専門教育そのものが次のステージへ進んだ象徴的な出来事だと感じました。
なぜ今「正直不動産」なのか
『正直不動産』は、不動産業界の光と影をユーモアと皮肉を交えて描いた作品です。
誇張もありますが、その根底にあるテーマは一貫しています。
「不動産取引とは、法律と人間心理の交差点である」
これは、長年不動産業界に身を置いてきた人間であれば、誰もが頷く真理でしょう。
宅建試験で問われる民法や宅建業法は、単なるルールの暗記ではありません。
その条文一つひとつは、「過去に誰かが困った」「トラブルが起きた」結果として生まれたものです。
『正直不動産』は、その条文が生まれた“現場の空気”を疑似体験できる稀有な教材なのです。
宅建試験が「難しい」と感じる本当の理由
宅建試験に挑戦する多くの方が、こう口にします。
- 民法が抽象的で頭に入らない
- 宅建業法の数字や制限が覚えられない
- 勉強しているのに実務と結びつかない
しかし、問題は能力ではありません。
多くの場合、「イメージが持てないこと」こそが最大の壁なのです。
哲学を学んだ立場から言えば、人は「意味づけできない知識」を長期記憶に保存できません。
漫画というストーリーは、法律用語に「文脈」と「感情」を与えてくれます。
今回の日建学院の特別講義が評価される理由は、まさにここにあります。
漫画×講義が生む“理解の立体化”
今回配信される特別講義は、単なるファンサービスではありません。
- 『正直不動産』から読む宅建本試験
- 実務視点での法律解説
- 試験に直結するポイント整理
という三部構成は、
「物語 → 理解 → 試験対応」という、合理的な学習導線になっています。
これは、近年の教育・マーケティングの世界で言われる
「ストーリーベースド・ラーニング」を、資格教育に本格導入した好例です。
不動産業界の未来にとっても意味がある
この取り組みは、受験生だけのものではありません。
不動産業界は今、「説明責任」「透明性」「顧客理解力」がこれまで以上に問われています。
『正直不動産』が描く“正直であることの価値”を、学びの入り口に据えることは、
業界全体の倫理観を底上げする可能性すら秘めています。
試験に合格するためだけでなく、
「どんな不動産取引をしたいのか」を考えるきっかけになる。
それこそが、このコラボレーションの最大の意義だと私は思います。
学びは、もっと面白くていい
宅建試験は、人生を変える力を持つ資格です。
だからこそ、苦しみながら耐えるものではなく、
「理解する喜び」を感じながら挑戦してほしい。
漫画『正直不動産』×日建学院の宅建特別講義は、
そのための非常に良質な“入口”になるでしょう。
学びの形が変わると、結果も変わります。
そして、業界の未来も、きっと少しずつ変わっていく。
そんな前向きな予感を抱かせてくれる、今回のニュースでした。


出典:株式会社建築資料研究社 https://www.ksknet.co.jp/release/pdf/20260210.pdf

