【不動産広告の未来】71.8%が「家賃・価格」を重視!信頼される広告に必要な3つの視点

【不動産広告の未来】71.8%が「家賃・価格」を重視!信頼される広告に必要な3つの視点|時事を切る!大橋登の視点

2025年10月8日、いえらぶGROUPが発表した調査結果によれば、不動産物件広告において「家賃・価格」を最も重視するユーザーが71.8%に上ることが明らかになりました。
不動産会社にとっては「価格は当然の要素」と思われがちですが、改めて数字として裏付けられたことで、広告戦略を考える上での出発点が明確になったと言えます。

今回はこのニュースを手がかりに、不動産広告とユーザー心理のギャップ、そしてこれからの信頼される広告のあり方について考えてみたいと思います。


目次

ユーザーは「家賃・価格」を起点に比較検討する

調査結果の通り、ユーザーが物件を見る際に最も重視しているのは「家賃・価格」です。
次点には「間取り・広さ」「駅からの距離」と続きますが、やはり最初に目に入るのは「この物件が自分の予算に合っているかどうか」です。

これは心理学的に言えば、人が「取捨選択」する際にはまず「排除条件」から考える傾向があることに関連しています。
例えば賃料が明らかに予算オーバーなら、その時点で候補から外れる。逆に価格が予算内であれば、ようやく「間取り」や「立地」「写真」へと次の比較軸に移るわけです。

つまり「価格情報は広告のゲートウェイ」。
ここを曖昧にしたり、後出しにしたりすれば、ユーザーの信頼は一気に下がってしまうのです。


口コミ・レビューが信頼を高める理由

調査では「物件広告に口コミやレビューがあると信頼性が高まる」と答えたユーザーが約8割に達しました。
これは大きな示唆を含んでいます。

インターネット時代の消費行動は、もはや「企業発信の広告」だけでは決まりません。
ユーザーは「第三者の声」によって安心を得ます。これは「社会的証明」と呼ばれる心理的なメカニズムです。

飲食店を探す際にレビューを参考にするのと同じように、住まい探しにおいても「実際に住んでいる人の声」が欲しい。
それは内装や外観写真だけでは伝わらない「住み心地」や「周辺環境」のリアルを教えてくれるからです。

不動産広告にレビュー文化をどう取り入れるか。ここに今後の差別化のヒントがあります。


広告と現実のギャップが生む不信感

ユーザーの65%以上が「広告情報と実際の物件に差を感じたことがある」と回答しています。
「写真では明るく見えたのに、実際は日当たりが悪かった」
「駅徒歩5分と書いてあるが、信号待ちや坂道を考えると10分以上」
こうした小さな誤差が積み重なると、不動産業界全体への不信感に繋がります。

大切なのは「誇張ではなく、誠実さ」です。
広告はもちろん魅力的に見せるためのものですが、誤差が大きければ逆効果になります。
むしろ「駅徒歩8分(実際には10分かかることも)」といった表現のほうが、結果的には信頼を勝ち取ります。


スマホ時代の広告は「体験型」へ

調査によると、ユーザーの81.9%が物件広告を「スマホやPC」で閲覧しています。
つまり、紙媒体は補助的な役割に留まりつつあり、オンライン広告の質がすべてを左右する時代に突入しました。

ここで注目すべきは「動画」や「VR内見」への期待が高いことです。
動画やVRは、写真では伝わらない空間の広がりや生活導線をリアルに体験させてくれます。
もしユーザーが自宅のソファに座ったまま「内見体験」ができるなら、検討スピードは一気に高まり、内見予約の数も増えるでしょう。


不動産広告の未来に必要な3つの視点

今回の調査を踏まえ、不動産広告の未来を考えると、次の3つの視点が重要になると私は考えます。

  1. 価格の透明性
     価格を明確に提示し、曖昧さをなくす。追加費用や管理費などもセットで伝えることで「信頼の入口」を作る。
  2. 第三者の声の活用
     入居者レビューや口コミ、生活者目線の情報を積極的に取り入れる。これにより広告は「一方的な宣伝」から「共感を呼ぶ情報」へ変わる。
  3. 体験型コンテンツの導入
     写真だけでなく動画やVRを駆使し、ユーザーが「住んだときのイメージ」を持てる広告を展開する。

まとめ:信頼こそが最大の広告

不動産広告に求められているのは、華やかな演出ではなく「誠実さ」と「透明性」です。
ユーザーは価格を起点に選び、第三者の声で安心し、体験型コンテンツで決断を後押しされます。

業界全体がこの方向に進めば、不動産広告は「ただの宣伝」ではなく「ユーザーに安心を与える情報資産」へと進化していくはずです。

不動産業界の信頼は、一つひとつの広告の積み重ねから生まれます。
そしてその信頼こそが、最終的には「選ばれる会社」と「選ばれない会社」を分ける決定的な差になるでしょう。

出店:株式会社いえらぶGROUP https://www.ielove-group.jp/news/detail-1232


【不動産広告の未来】71.8%が「家賃・価格」を重視!信頼される広告に必要な3つの視点|時事を切る!大橋登の視点

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