不動産を探し始めるとき、多くの方が気にするのは「どの駅に住むか」です。毎日の生活の基盤になる場所だからこそ、通勤・通学のしやすさ、生活の利便性、街の雰囲気、そして将来的な資産価値までを含めて検討したいところです。
今回取り上げる「西船橋駅」は、千葉県内でも随一の交通結節点として知られるビッグターミナル駅。都内へのアクセスが抜群で、生活利便性も高く、これから住宅購入を考える方にとって非常に注目度の高いエリアです。
西船橋駅とは? ─ 首都圏を代表する巨大ターミナル
西船橋駅は千葉県船橋市に位置し、JR総武線、JR武蔵野線、JR京葉線、JR中央・総武緩行線、東京メトロ東西線、東葉高速鉄道の計6路線が乗り入れる首都圏屈指のターミナル駅です。
とくに、東京メトロ東西線の始発駅である点は大きな魅力。朝の通勤時間帯でも座って大手町、日本橋、飯田橋といった都心部まで直通でアクセスできる利便性は、都心勤務のファミリー層から高い支持を集めています。
さらに、JR京葉線を使えば舞浜(東京ディズニーリゾート)や新木場経由で臨海副都心へ、武蔵野線で埼玉方面へ、総武線で秋葉原や新宿方面へと、文字通り「どこへ行くにも便利」な立地です。
これほど多方面にアクセスできる駅は首都圏でも稀で、西船橋が「最強の交通利便性を誇る街」と評される所以です。
街の雰囲気 ─ にぎわいと落ち着きのバランス
西船橋駅の周辺は、北口と南口で雰囲気が大きく異なります。
- 北口側
商業施設や飲食店が集まり、駅前らしいにぎわいがあります。日常の買い物から外食まで不自由しないエリアで、駅近の利便性を重視する単身者や共働き世帯に人気です。 - 南口側
一方で南口に出ると、住宅街が広がり落ち着いた雰囲気。小学校や公園が点在し、子育てファミリーにとって暮らしやすい環境が整っています。駅から徒歩圏内でありながら、喧騒から一歩離れた住環境が得られるのも魅力のひとつです。
また、船橋市は子育て支援や教育環境の充実度でも評価が高く、安心して子育てできるエリアとして選ばれています。
生活利便性 ─ 毎日の暮らしを支える充実の商業施設
西船橋駅の周辺にはスーパーやドラッグストア、飲食店が豊富にそろい、日常生活には困りません。
特に駅直結の「ペリエ西船橋」には食品から日用品まで一通りそろい、帰宅途中の買い物に便利です。
また、自転車圏内には大型ショッピングモール「ららぽーとTOKYO-BAY」(南船橋)や「IKEA船橋」などもあり、休日の買い物やレジャーにも困りません。
さらに、総武線で一駅の船橋駅まで出れば「東武百貨店」「シャポー船橋」といった大型商業施設が利用でき、生活の選択肢は格段に広がります。
医療機関も充実しており、駅周辺にはクリニックや薬局が点在。総合病院も市内に複数あり、万一の際も安心できる体制が整っています。
不動産相場感 ─ コストパフォーマンスの高いエリア
住宅購入を検討する上で気になるのが相場感です。
2025年時点での西船橋駅周辺の価格帯を整理すると、以下のような傾向があります。
- 新築マンション:坪単価250〜300万円程度(70㎡で5,000〜6,000万円台が中心)
- 中古マンション:築浅で70㎡前後なら4,000〜5,000万円台、築年数が経つと3,000万円台も多い
- 戸建て住宅:駅近では土地が限られ価格は高めですが、徒歩15分圏内では4,000〜6,000万円台で購入可能
同じ利便性を持つ都内の駅と比較すると、割安感があります。たとえば東西線直通で30分圏内の都内エリア(浦安や葛西)よりも広い住まいを手に入れやすく、「都心アクセスと住環境のバランス」を求める層には非常に魅力的です。
西船橋駅周辺の住宅地エリア解説 ─ 町名ごとの特徴と相場感
西船橋駅は交通利便性に優れたビッグターミナルであると同時に、周辺には多様な住宅地が広がっています。同じ「西船橋徒歩圏」といっても、町名や方角によって雰囲気や利便性、価格帯は大きく異なります。
ここでは、実際に住宅購入を検討されるお客様に向けて、エリアごとの特徴を整理してみましょう。
1.西船1丁目〜7丁目(駅北口側)
特徴
- 駅北口を中心に広がる住宅地。
- 駅に近い1丁目・2丁目は商業施設や飲食店が多く、利便性重視の方向き。
- 少し離れた5〜7丁目は落ち着いた住宅街が中心で、ファミリー層にも人気。
- 公園や小学校も点在し、駅徒歩圏ながら暮らしやすい環境。
相場感
- 新築マンション:坪単価260〜300万円前後。70㎡で5,000〜6,000万円台が目安。
- 中古マンション:築浅で70㎡なら4,000〜5,000万円台、築20年以上なら3,000万円台も。
- 戸建て:駅徒歩10分圏内では6,000万円前後〜、15分前後なら4,500〜5,500万円台が主流。
2.葛飾町(駅南口すぐ)
特徴
- 駅南口から広がるエリアで、住所は「船橋市葛飾町」。
- 南口ロータリーに近いため、商業施設やオフィスが点在し、駅近の利便性は抜群。
- 一方で住宅はマンションが中心で、戸建ては少ない。
- 単身者やDINKS向けの物件が多く、投資用不動産としても人気。
相場感
- 新築マンション:坪単価280〜320万円。70㎡で5,500〜6,500万円台。
- 中古マンション:3,500〜5,000万円台。駅近プレミアで割高傾向。
- 戸建て:希少で、出ても7,000万円超が目安。
3.印内・印内町(駅西側〜市川市境)
特徴
- 西船橋駅西口〜市川市原木方面にかけて広がるエリア。住所は「船橋市印内」「船橋市印内町」。
- 駅に近いながら、比較的落ち着いた住宅街が広がり、ファミリー世帯に人気。
- 市川市側の「原木中山駅」(東西線)にも徒歩や自転車でアクセスできる。
- 戸建て住宅も一定数あり、土地付きのマイホームを検討する方には狙い目。
相場感
- 新築マンション:坪単価250〜280万円程度。70㎡で4,800〜5,800万円台。
- 中古マンション:築浅70㎡で3,800〜4,800万円台。
- 戸建て:駅徒歩10〜15分で4,000〜5,500万円前後。
4.二子町(市川市側、西船橋駅北西部)
特徴
- 住所は「市川市二子町」。西船橋駅の利用圏内ながら市川市に属するエリア。
- 船橋市に比べると落ち着いた住宅街が多く、戸建て比率が高い。
- 駅まで徒歩15分程度の距離感のため、価格帯はやや抑えめ。
- 「西船橋駅徒歩圏×市川市アドレス」で探す方に人気。
相場感
- 戸建て:3,800〜5,000万円台が中心。駅から距離がある分、広めの土地を確保できる。
- 中古マンション:3,000〜4,000万円台と、船橋市側よりやや割安。
5.東中山・北方町(京成中山駅〜西船橋駅の中間)
特徴
- 住所は「船橋市東中山」「船橋市北方町」。
- 西船橋駅からは徒歩15〜20分圏だが、京成本線の中山駅も利用可能。
- 住宅街として落ち着いており、比較的広い土地の戸建てが多い。
- 駅距離を妥協することで価格を抑え、より広い住まいを求めるファミリーに人気。
相場感
- 戸建て:3,500〜4,500万円台で比較的手の届きやすい水準。
- 中古マンション:2,800〜3,800万円台が中心。
まとめ ─ 生活スタイルに合わせた選び方
西船橋駅周辺は、駅直結の利便性を享受できる「葛飾町・西船1〜2丁目」、ファミリーが暮らしやすい「西船5〜7丁目・印内」、落ち着いた戸建て志向なら「二子町・東中山方面」と、エリアによって特色が大きく分かれます。
- 利便性重視・駅近派 → 葛飾町、西船1〜2丁目
- バランス型ファミリー層 → 西船5〜7丁目、印内
- 落ち着き重視・戸建て派 → 二子町、東中山・北方町
資産価値を考えるなら「駅徒歩10分圏内のマンション」が強く、広さとコスパを優先するなら「徒歩15分圏の戸建て」が狙い目です。
不動産購入は「駅までの距離」だけでなく、「住所ごとの雰囲気や暮らしやすさ」まで理解して選ぶことが、後悔しない物件選びにつながります。西船橋エリアは多彩な選択肢があるからこそ、ご自身やご家族のライフスタイルに合った街区を見極めてみてください。
子育て・教育環境 ─ 家族世帯に優しい街
船橋市は待機児童問題の解消に取り組んでおり、保育園や幼稚園の数が比較的多く、共働き家庭でも安心しやすい環境です。小学校・中学校の教育水準も安定しており、近隣には学習塾も豊富。
また、総武線沿線という地の利を生かして都内の進学校や大学へのアクセスも容易です。
子育てと教育の両立がしやすい点も、西船橋がファミリーに選ばれる理由のひとつです。
将来性と資産価値
西船橋駅はすでに完成された交通要所であり、今後もターミナル駅としての地位は揺るぎません。
さらに、船橋市自体が人口の多い都市であり、商業・住宅需要が安定しています。
そのため、中長期的に見ても不動産の資産価値は底堅く、購入後の売却や賃貸運用においても有利に働く可能性が高いエリアです。
まとめ ─ 西船橋に住むメリット
西船橋駅は、
- 首都圏屈指の交通利便性
- にぎわいと落ち着きの両立した住環境
- 豊富な商業施設と生活利便性
- 割安感のある不動産価格帯
- 子育て・教育環境の充実
- 将来の資産価値の安定感
これらを兼ね備えた、非常にバランスの良い街です。
「都内に通勤しながら、広さや住環境を大切にしたい」「将来の資産価値を考えながら住まいを選びたい」そんな方にとって、西船橋はまさに有力な候補になるでしょう。
不動産を探し始めた方にとって、「どの街に住むか」を選ぶのは大きな一歩です。西船橋は、その一歩を踏み出すにふさわしい街のひとつだと私は考えています。

※本記事に記載した内容は、公開時点の調査・情報に基づいた一般的な参考情報です。地価・不動産価格・施設状況・行政サービス等は将来的に変動する可能性があり、最新情報を保証するものではありません。実際のご購入やご契約に際しては、必ず不動産会社・金融機関・自治体等の公的機関にご確認ください。なお、本記事の内容に基づいて生じた損害やトラブル等につきまして、当方は一切の責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。